かつて男性の美容といえば、シェイビングローション、ニキビケア、冬になればリップクリームを塗るぐらいではないでしょうか。 乾燥する季節でも「洗顔後になにもつけない」という人、真夏の炎天下でも「日焼け止めなんて塗らない」という人は今でも多いように思います。それが今、男性ビジネスパーソンの間で「メンズ美容」への関心が高まっています。 今まで以上にスキンケアやニオイケア、ひいては身だしなみをきちんとしたいと考える大人の男性たちが増えているのです。なぜ今、メンズ美容なのか。拡大する男性の美意識の変化に迫りました。
男性のメイクアップはビジネスシーンにおいて重要
男性用スキンケア化粧品が浸透しつつある中、2018年にCHANELの男性用メイクアップラインが登場。また、女性用スキンケアブランド「THREE」が、2018年に男性用メイクラインを新設するなど、さらにメンズ向けの化粧品開発の動きが活発になってきています。
なぜ男性用の化粧品普及活動が進んでいるかといえば、身だしなみの一部として外見を磨くことで自己管理能力を示し、ビジネスの就職や営業などにプラスになると考える人が多いからです。一緒に仕事をする同僚や取引先からみても、清潔で爽やかなビジネスマンが相手の方が、好印象でビジネスの話にも弾みやすい印象になります。
肌トラブルに悩まされるビジネスパーソン。一番気をつけたいポイントは「保湿」にある
そもそも男性の肌の特徴は、皮脂の分泌量が女性と比べて約2倍となり、比べて水分量は女性の50%しかないと言われています。そんな中でシェービングにより日々刺激を受け、日焼け止めを塗る習慣がないので紫外線によるダメージを受けています。つまり、男性は肌ダメージを受けやすいにも関わらず、スキンケアで肌を守るという習慣もなく、それを知らずに肌トラブルに悩まされている方がたくさんいるというのが現状です。
男性が悩まされている肌トラブルの多くはシミ・シワ・ニキビなどの「乾燥」によるもの。肌を清潔に保つことはもちろんですが、余計な皮脂などを取り除いた後はきちんと保湿をしてあげることが大切なのです。多くの男性に聞くと、洗顔だけで終わらせてしまっている方が多いですが、洗顔だけで終えてしまうと、場合によっては肌のバリアが削がれた状態でかえって悪化させてしまう恐れがあります。
誰でも簡単に始められる保湿ケア
■洗顔はやさしく「ぬるま湯」で
洗顔の目的は、肌についたほこりや酸化した皮脂などを落とすことです。しかし、洗顔のしすぎは肌に必要な保湿成分を失うことにもつながります。洗顔はまず手の汚れや油分をきちんと落としてから、洗顔料をたっぷり泡立て、泡をクッションにしてやさしく洗いましょう。すすぎは必ず「ぬるま湯」で行い、洗顔料が肌に残らないようすみずみまで洗い流してから、清潔なタオルを肌に押し当てるようにして水気を拭き取ります。
■洗顔、入浴後はすぐに保湿を
洗顔後は肌が乾燥しやすくなっているので、速やかに保湿ケアを行いましょう。まずは化粧水で肌に水分を補い、肌をやわらかく整えてから、美容液や乳液、クリームなどで保湿成分や油分を補いましょう。
たいていの男性は、男性肌と女性肌の特徴を知らずに自分をオイリー肌と思い込み、保湿がおろそかになっています。また、スキンケア後のしっとり感を「べたつき」と勘違いしてとらえてしまう人もいると思います。まずは、洗顔と保湿で正しい手順でのスキンケアを続けてみましょう。
男性の美意識の変化
近年例えば、筋トレやスポーツジム通いといったボディメイクに関心を持つ男性が増えてきています。これと似たように理想の外見に近づくことで充実感を感じ、自分の価値を高められると信じる男性にとっては、美意識は常に考えなくてはならない重要な自己創造の一つです。
今やスキンケアやコスメは女性だけのイメージではなく、男性からの人気は高く、夫や同僚、上司へのプレゼントとしてもメンズコスメが提案される時代になっています。